オレの所属するネットワークセキュリティ研究グループ主催の
2005年度セキュリティ研究グループ第3回講演会が学内で行われた.
所属してはいるが,所属を表明した覚えは全くない.
今年からできた研究グループなのだが,
研究グループの3研究室に所属している院生は,
暗黙の内にメンバーにさせられていたという事実がある.気のせい.
閑話休題.
前2回は,カーネギーメロンだったり,ウーロンゴンだったりで,英語の講演.
いや.別に,英語の講演がダメだというわけではないんだけど,
カーネギーメロンの人はネイティブすぎて分からず,
ウーロンゴンの人はオーストラリア訛りが酷くて分からないという,
講演の本質とは到底かけ離れた問題によって,楽しめなかった.
しかし,今回は違う!日本語を喋るぞ!しかも,日本人だぞ!
これは,楽しめるかもしれん.
今回の講演者は,アクセスの山上俊彦エヴァンジェリスト.
講演題名は,携帯端末におけるブラウザ技術標準化秘話とその課題.
肩書きが素晴らしいよね.
エヴァンジェリスト.伝道者.
エヴァンゲリオンじゃないよ?(エヴァンゲリオンは造語です)
講演の具体的な内容を書くことは・・・たぶんマズイので,かいつまむ.
フランス人はとにかく否定するらしい.
しかし,そこには学ぶべき点があり,納得できないことがあるときは反対する.
「反対だ.○○が××になれば,賛成する用意がある.」
といったように,自分の意見を押し通すための交渉術.
でも,フランス以外が賛成で,フランスだけが反対の時は,強行するらしいw
日本人は,国際会議で大変大人しい存在なんだそうです.
いや.国際会議に限らず,全体的に大人しいですよね.
で,大人しく,発言もせずに,議論もせずに,ただ,そこにいる.
なのに,レポートを書かせると,事細かにレポートしてくるらしい.
標準化会議等は,録音禁止なんだそうで,
そういう場面で日本人は,優秀な秘書役として活躍するんだとか.
それはそれで特殊技能だけど,議論に参加しろよと.
自分というアイデンティティを相手に認識させろよと.
群の中の個を意識させろよと.
良いこと言いますよね.その通りですよ.
自分という存在は,認知されてこそ,初めて発生するものです.
他にも,ドコモがどうのこうのとか,SunとMSがどうのこうのとか,
世界をまたぐテレビ会議システムの問題とか,
baked offがどうのこうのとか,ジャブジャブだとか,
80年代PGと組込系PGがどうのこうのとか,
大変面白可笑しく,かつ興味深い話をしていただきました.
分かりやすい表現で言うなら,全力疾走の60分でした.
伝道者としての役割を十二分に発揮していると思います.
これ・・・あれだね.
聴きに来なかった人は,不運としかいいようがないね.
教育的側面,研究的側面からみても,
今回のように,日本の最先端を歩む研究者を講演者に招くのがベストだと思う.
海外の若手研究者ってのもいいんだけどね.
如何せん,英語が不自由な院生が多すぎでして,
笑うべきところで笑わないからね.
難しいところです.