オレは礼と儀を重んじる.
だが,周りに強要はしない.
礼も儀も,人に言われてやることではない.
自らがその必要性を自覚し,身につけるものである.
だが,オレの周りに礼儀を重んじない人間はいない.
それは,何故か.
出会った時点から,礼儀を重んじる心を持っていたか.
または,接しているうちに,気付き,身につけたか.
あるいは,オレが遠ざけたかのいずれかだ.
礼儀といえば,上下関係についても書かざるを得ない.
オレは上下関係が嫌いだ.
なるべく,無くなるべきだと思っている.
しかしながら,全世界はオレのような強硬派を良しとしない.
上下関係を維持する最低限の礼儀は常に守る.
特に,目上の方々と接するときは,注意を払う.
それでいて,相手方が崩してくださるときは,砕ける.
もちろん,最低限の礼儀を欠いてはならない.
オレが身につけてきた処世術の一つだ.
しかし,自分よりも目下に,同じことを強要しない.
それは,自分がそうであるようにだ.
TAや研究室内や学内などで,慕われる存在でありたい.
そう考えるが故に,目上であるというギャップを下げ,
なるべく接しやすいように,自らを崩している.
それはプライドを捨てることとは,大きく意義が異なる.
タメ語で話されても,1年生に弄られても,往々にして,気にしない.
しかし,上下関係があるなかで,
最低限の礼儀を欠く人間に対しては,それ相応の態度を示す.
親しみやすいと見下すを混同してはならない.
どう転んでも,目上は目上のままだ.
例え,長い人生の間に,社会的地位が逆転することがあっても,
何を拠り所に,見下すことができようか.
いや,できない(反語).