サイバー・ノーガード戦法が時代遅れになったのか,世界標準になったのかは知らないが,
サイバー上のノーガード戦法とはいえ,それを展開するのはリアル世界の住人だ.
恐らく,ノーガード戦法自体が,現代人の思考にマッチしているのだろう.
だから一般的に流行したのだろうと考えられる.
言い換えれば,同じ思考をする人間であれば,ノーガード戦法を知らなくても,
自ずとその戦法にたどり着くものと推測される.
昨日,リアル世界でノーガード戦法による攻撃を受けたので,
どのような事例であるかを後学のために記しておこうと思う.
研究室前の廊下に紙書類が落ちていたのだ.
いや.置いてあったのかもしれないし,そこが提出場所なのかもしれないが,
最早私が持つ良識や常識では推し量れない世界がそこにはあるのだが.
きっと落ちていたのだと思う.そうだと信じたい.
そして,私はそれを拾い上げたのだ.
最近は道路や教室に何かが落ちていても,無関心の人が多い.
ましてや,ポイ捨て戦法が蔓延しているので,相反事象だ.
現に,私が拾い上げたということは,それまでの研究室の出入り状況から考えて,
かなり長いこと放置されていたものと容易に想像される.
それはいいんです.
周りの人間がどれだけ良識・常識を持ち合わせていなくても,
低きに流れずに,自らの信念を貫き通せば良いだけなのです.
私は紙書類がゴミであるのか落とし物であるのかを精査した.
最近はプリントされたものがプリンタの排紙口に置きっぱなしにされ,
必要なものかと思いきや「それはもう要らない」と言われたりする.
要らないものはプリントしても放置すれば,誰かが片付けるという思考.
一種のノーガード戦法であるものと思われる.
そういったコミュニティの中にいるので,必要そうな書類であっても,ゴミであるという可能性もあるのだ.
精査をしていたところ,紙書類の持ち主(と思われる)に「勝手に見るな」と取り上げられた.
廊下という公共の場にあり,恐らく多数の人間の目に晒されていたと思われるのに,
拾い上げた人に対しては「勝手に見るな」という.
これは明らかに釣りであり,典型的なノーガード戦法である.
つまりは,拾ってはいけなかったのだ.
落とし物を拾って礼を言われるならまだしも,いや何も言われないのが最近の標準か?
しかしながら,落とし物を拾って怒られるとは思いませんでした.