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博士なんて期待外れ [ 記事 ]

asahi.com: 大卒研究職社員の資質「期待上回る」は1% 文科省調査 - サイエンス

これが団塊の世代の大量退職に伴う弊害ですね.
採用試験で吟味しているにも関わらず,「期待を下回る」というのは採用側の無能さを証明していないか.
それとも,売り手市場の昨今を嘆いているのだろうか.

それはいいとして,学位で能力を評価するのは不適当だと思う.
最近は陰りが見えてきたが,一時期は修士進学が大手就職への決め手だった頃がある.
そのため,「大手に就職するため」に修士進学をする学生も少なからずいた.
それは研究能力とは全く比例しなかったことだろう.
だって,M1の秋には就職活動が始まるんだよ.
この時期では研究能力に関しては学部卒と大差ないと思うのだが・・・
または,教職崩れで企業に就職する人もいるだろう.
そういう人に修士卒としての研究能力を期待しても,期待を下回るだろう.

さらに言えば,オレのようなヘタレてるDも居るわけで,修士だからとか博士だからとかではなく,
完全に個体としての能力がどうなのかに掛かってくる.当たり前だけど.

この記事は研究職を夢見る若者に間違った道を進ませる可能性がある.
どう読んでも,「学部卒の研究職は使えない」「博士卒ならまぁまぁ」と読める.
要するに,「研究職に就きたいなら博士は出ろ」と読めてならない.

そんなことが可能かどうかは知らないが,個人的な観測では,
修士卒→就職→研究職→博士がベストではないかと思う.
優秀な修士卒ほど社会で成功してるような気がするのだが・・・気のせいかしら?

博士ってなんの免罪符にもならないのに,持ってないと話にならなかったりする.
みんなそういう現状を知ってるのに変わらない.
この根底ってどこなんだろう.