去る14日に学科の卒研発表会が執り行われた.
あまりに酷い発表会だったので,最初の数件しか聴講してないが,
感想を書きながら,痛烈に批判してみる.
午前は16-504の大教室でSセッションと銘打たれたシングル構成.
卒研生と院生と3年ゼミ生と教員とその他の人で,会場はごった返しすぎ.
発表会って雰囲気では当然ありません.
気分的には記者会見か講演会って感じ.違うだろそれ.
Sセッションという下らない構成の影響で,発表件数が多い.
煽りをくらい,発表6分,質疑応答2分っていう意味不明な発表時間.
1年間の卒業研究の成果をたった6分で片付けられてしまうんだよ?
しかも,質疑応答が2分って,1人か多くても2人しか質問できないじゃん?
何のための発表会なのかが,微塵も理解できない.
形式的にやらないとマズイからやるっていうなら,もっと殺伐とやるべきだ.
発表者も公聴者も心得が無いから酷い有様.
そもそも発表時間が6分しかないので,強烈な駆け足.
研究背景や基礎技術が全く紹介されないため,
自専門以外の内容なんて,理解しろってのが無理難題.
パワポのスライドも文字がぎっしりの上に,めくるのが早い.
書いてある内容の朗読は要りません!読めますから!
公聴者は無知なのか本気なのか知らないが,
スピーチが終了した段階で拍手する.
どう考えても,それはおかしいだろ.
質疑応答を終えて,その人の発表は完結するわけであり,
スピーチ終了の段階で拍手するってのは,
相当に素晴らしい発表を行った時だけだろう.
素晴らしい発表だったとは感じなかったので,無知なんでしょうね.
「話は聞いてなかったけど,区切りだからとりあえず拍手しておくか」
って気分なんでしょうね.
なんでこういう基本的なマナーを指導しないのかがわからない.
こんなのが社会人になるんだよ?
大学として,こんな社会人を排出して恥ずかしくないのだろうか?
質疑応答も酷い.
学生の質問のクオリティが低いのは致し方ないとしても,
それに対する発表者の回答のクオリティが低いのは許せない.
質問者:「○○は××ですか?」
発表者:「はい」
終わりかよ!
質問者は何故それを採用したかの背景を訊きたいんだよ!察しろ!
教員側もいい質問を飛ばせてない.
ブログの置いてある場所的に誰とは明言できないが,
企業出身者は教育的配慮を理解するべきだ.
それはそれは企業で素晴らしい実績を上げてこられて,
数多くの学会に参加して,数多の議論を繰り返してきたことでしょう.
しかし,その議論は研究者同士の領分争いや探求であって,教育では有り得ない.
ここは学会ではなく,大学のしかも学科の卒研発表会である.
教育的視点から教育的配慮を持った質問を行うべきだ.
司会の濱本先生は,とても良い質問を繰り出していた.
質の差だな.
結論:
どういう理由があれ,発表10分,質疑応答5分は必要だ.
なんのための発表会なのかを考えるべきだ.
発表会が形式的に行われるだけなら,
その過程の卒業研究すら形式的になりかねない.
痛烈に批判するとともに,警鐘を鳴らしたいと思う.
Sセッションの扱いに対して,個人的な意見を述べる.
これは学科の発表会でしょ?
S評価したい研究テーマを集めた意味がわからない.
それはつまり,そこに組み込まれた時点でSなんでしょ?
そうじゃなくて,全部フラットにした状態で,
発表を聞いて,質疑して,その上で評価を出すんでしょ?
全発表の中から,これは素晴らしかった!っていうものにSを与えるんでしょ?
学会発表をするから(たぶん査読無し)Sとか,社会的貢献度が高いからSとか,
そういうのは事前に決まってるものじゃないでしょ?
根本的に大きく間違えてるよね.
情メの掲示板にもなんか書いてあったけど,
こんな状態じゃSに選ばれなかった学生のモチベーションは下がるし,
Sに選ばれた学生もだれるよね.
情メの教育体制は,やっぱりどう考えてもおかしいと思います.