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卒論作法 [ 教育, 研究 ]

卒論作法

これは文系のものだけど,理系だって大きくは違わない.
いや,文献引用の方法が明らかに完全に違うけど・・・

理系だから,『1、「論文」とは何か』は問題がないと思う.
そういう結論になっちゃうようだったら,理系失格だよね.特に工学系だし.

『2、テーマをどうする』は参考になるようなならないような?
必ずしも読んだ文献の数が論文の質には直結しないからなぁ・・・
もちろん重要なことではあるんだけど.
そういえば,年度初頭はサーベイをやらせてたけど,最近もやってるのかな?
自分でアクティブに探し回れないんなら,自分の研究の位置付けが曖昧ってことだよ.

『3、「できないこと」はしない。テーマは「狭く深く」』はもっとも.
オレも昔はそうだった.
あれもこれもと思ったけど,そんなのは重要なことじゃないんです.
要約やはじめにで問題を挙げてる割りに,結論では違うこと言ってたり・・・
現状の何が問題で,それに対してどういうアプローチで問題をどう解決したか.
その結果得られた副次的な効果は本質じゃないんです.
論点は絞って集中的に.

『4、「学びて思わざれば則ち罔(くら)し。思いて学ばざれば則ち殆(あやう)し」』からは引用をして示したい.

論文を書くには、研究したい原典を読み通すと同時に、それに関する先人たちの研究をよく読んで理解しなければなりません。論文とは「独創的な」研究成果を書くものであって、どんなにすばらしい内容でも、既に誰かが言っていることを書いたのでは評価されません。オリジナリティを出すには、先行研究をよく消化した上で、それらが見落としていることを指摘したり、それらとは違った角度から研究したりする必要があるのです。ですから論文では最初に先行研究の内容を紹介し、それぞれの問題点を指摘した上で、自分の考えを述べるというスタイルをとるのが普通です。(このように言うと、先行研究の紹介に紙幅の大半を費やして、自分の考えはほんの少しちょろちょろと述べているだけの、頭でっかちな論文を書く人がよくいますが、これでは本末転倒です。目的は自分の考えを述べることであって、先行研究の紹介が目的なのではありません。)

まさにその通りです.
発表を聞いてても,先行研究をさも自分の成果のように騙られる場面を見かける.
自分の成果なのか,既知の事実なのかをハッキリと区別するべきである.
その結果,自分の論点が情けなかったら,それは情けない研究なんですよ.
しっかりやってなかった自分を恨むがいい.

『5、批判は罵倒にあらず』はオレのためにあるような言葉.

学問における「批判」とは、あくまで「根拠を挙げて理性的に誤りを正す」ことです。むきになって感情的に罵倒することではありません。

その通りです.
理系ですから,感情的に争うような場面はほとんどないんですけどね・・・
科学的な根拠と客観的な事実.感情を持ち込まないのが理系であり,工学.
でも,最近の学生は批判もしなければ,罵倒もしない.争うことは何もしない.
透明な存在感です.

『6、論文の「お作法」』は理系向けではないので,参考になりません.
これは異分野の世界での常識ごと.
領域が違えば,これだけ違うんだぞっと.
「郷に入れば郷に従え」です.

班ゼミも全ゼミもそういうもんだと思うんだけどなぁ・・・
『7、「知るを知るとなし、知らざるを知らずとなす、これ知るなり」』にもそう書かれている.
自分でできることなんて,大したことじゃない.
自分の考えなんて,視野が狭すぎる.独りよがり.
それを気付かせるために,ミーティングとか発表とかあるんだけどなぁ・・・
オレなんて,論文を書いてるときは週2回程度はミーティングするけどね.
何のためにやってるんだろうね.