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大学院「3割枠」こう評価 [ 教育 ]

asahi.com:大学院「3割枠」どう評価 - 全入時代 - 大学 - 教育

紙面では数日前に出ていたのだが,なかなかasahi.comに上がってこなかった.
やっと発見したので記事にしてみる.
大学院3割枠の話はernst@hatenaが分かりやすくまとめられている.
そういう前提で.
今日も記事を引用しながら,意見を述べて,批判して,まとめる.

日本の大学の最大の問題は学生に流動性がないこと。米国では大学院は学部と違う大学に進むのが常識だ。

そうらしいです.タイやベトナムでも同様だそうです.
もっと言うならば,タイでは海外に行くのがトレンドのようです.

ただ、「3割枠」を「上からの押しつけ」的に実施しても効果は上がらないだろう。現場では目標を達成するために、上位3割の学生を囲い込もうとするからだ。優秀な学生が動くことこそ大事なのに、逆の結果をもたらしてしまう。

良いこと言った!その通り!
本学においても,「合格率を6割に」とおかしなことを言っている.
具体的な数値を上から押しつけると,現場がでたらめなことをし始め,本末転倒の事態となる.

ただ、今回の方針を実現するにはお金をかけなければだめだ。まず、キャンパス内の宿舎を充実させる。米国では宿舎が充実しているので、私の場合も、家族が一緒でも非常に気楽に大学を移れた。
次に奨学金制度の改革。ずっと同じ大学にいると半減し、他の大学に移ると倍増するくらいでもいい。研究設備を充実させ、大学間の研究環境の格差を小さくすることも必要だ。

良い考え方だと思いますが,大学はそのような投資をしないでしょう.
大学にとって,大学院生は経営主体とは見なされないので,投資対象にはならないでしょう.
あぁ.国立大学の方ですか.
私学とは考え方が異なるのか.
でも,良いことを言ってるのは間違いない.

教員の採用では外部出身者の割合を高める。内部、外部、外国人で3分の1ずつが理想だが、少なくとも半分は外部と外国人にするべきだ。今は、ずっと同じところにいた方が採用でも有利になることが多い。

本学では真逆であり,内部出身者に全く関心を示しません.
何のために5年間も入院させて育成させたのでしょうか?私には理解できません.
愛校心がないのが問題だろうなぁ・・・
自分が創り上げた組織ではないですからね.

今回の方針には、実現のための方策が何も書かれていない。真に流動性を高めようというのなら、お金をかけて研究環境をもっと整備しなければ。学生だけに負担を押しつけるのは酷。むしろ教員の流動性を高める方が先だと思う。

すごく良いことを言いすぎてて,目からウロコ.
核心を突きすぎてて,机上の空論であることがバレバレ.


3者とも「金」「金」と言っているが,金がかかるのは間違いがない.
問題にするべきは,どこに投資するかだ.
奨学金然り,寮設備然り,研究施設然り.
流動性を導入する時期に関しても,博士課程が適切との意見が多いが,その通りだと思う.

持論を述べる.
修士課程における一時期を他大学の研究室で過ごすのは如何だろうか.
言うなれば,コースワーキングにおいて国内(または海外)留学を必須とする.

他大学に進学するとなると,それはそれですごく大変なことである.
新しい受入先を探さなくてはならないし,受入承諾も必要だ.
そのためには,人脈が必要だし,誰がどの様な研究をしているかを知る必要がある.
そういった機会を設ける必要性があるだろう.
学会や研究会において,修士課程の学生と大学教員がコミュニケーションを取れる場が欲しい.
一般的には懇親会があるのだが,大御所同士が話しているところに,
ずけずけと踏み込んでいくのは,かなり気が引けるものである.

博士進学に際して,他大学に進学しやすくする必要があると思う.
前述したように,出会いの機会を設けることも必要であるし,金銭面も重要である.
しかし,一番重要なことは環境の急激な変化であろう.
3月まではA大学にいて,4月からはB大学.
研究室の環境も違えば,雰囲気も違う.
ゼミのやり方も研究のペースも違う.
そんな環境で,突然にまともな研究は始められない.
段階的なシフトが必要だと思う.
そこで,進学決定(合格)時から新受入先に通えることが望ましく感じる.
そのために,強烈な提案をしてみる.

修士から博士へ進学する学生は,必ずしも修士論文の提出を求めない.
これどうですか?
修論って博士進学にとって,意外と障害になってると思いませんか?
その時点で,一応の成果物を出さないといけないわけですから,それなりの労力を必要とします.
それをなくしてしまう.
当然ながら,修論が出ないのならば,修士の学位は渡さない.
博士で中退や学位取得できなかった場合,学位は学士.
博士の学位を取得したら,学位は博士.
修論を出していれば,その時点で学位は修士.
要するに,飛び級のような扱い.


全然まとまらないけど,まとめ
他大学に進学するメリットを準備する.
現状ではデメリットがクリティカルなものばかりで,厳しい.
金銭面の話をするなら,授業料をどうにかするべき.他大学出身者限定全額免除大歓迎.
本当に全然まとまらなくて申し訳ないけど,目標には大賛成.
実現可能性については,疑問符1000個.
具体的な方策が示されていないので,期待は5%.
こうやって,教育はジリ貧になるのです.