博論を書いていて,いつもとは明らかに違う書き方をしていることに気がついた.
それは「箇条書きの多用」である.
ご存じのように,理系論文においては,曖昧性を排除して,誤読が内容に正確に書く必要がある.
そのため,箇条書きは構造的に整理されており,理解しやすい表現になる.
例えば,私の論文には以下のような文言が登場する.
認証情報は認証用の鍵と利用者鍵を利用者の公開鍵で暗号化したもの2つをサービス提供者の公開鍵で暗号化したものとする.
何を言っているのかサッパリ分からない.
書いてる本人も分からない.
これを箇条書きで書き下すとこのようになる.
認証情報は以下の2つをサービス提供者の公開鍵で暗号化したものとする.
・認証用の鍵.
・利用者鍵を利用者の公開鍵で暗号化したもの.
分かりやすい.
このように,何かと何かを並べるときに,箇条書きは絶大な威力を発揮する.
では何故,通常の論文において箇条書きを多用しないのか.
簡単に言えば,紙面の都合である.
2ページや8ページなどの制限があることがしばしばである.
そのような制限下で,一見するとスカスカな箇条書きを用いると,
あっという間に紙面が埋まっていくのである.
そのため,箇条書きは多用できない.
効果的なポイントでのみ使い,残りに関しては誤読がないように注意深く文章で書くか,表を使うか,などが考えられる.
博論においてはページ数の制限がない.
いや,逆の意味での制限があるけど・・・
そのため,大変自由な執筆が可能である.
箇条書きが思う存分使えるって,素晴らしい!
もちろんご存じだとは思うが,箇条書きは文章ではないので,箇条書きだけで論文にはなりません.
箇条書きばっかり使ってると,それこそ文章が書けないダメな子だと思われます.
使うべき場所に効果的に用いるべきです.
それから,箇条書きには2種類あります.
連番付の箇条書きと連番無の箇条書きがあります.
上に示した例は「・」で箇条書きにしているので,連番無になります.
LaTeXではitemizeですね.
反対に,「1.」とか「a)」とかの連番が付く場合は,LaTeXではenumerateですね.
何かの手順を説明する場合や順位になってる場合などはenumerateを使いましょう.
何においても,適材適所ですよ.
論文にはLaTeX.メモにはテキストエディタ.フォント弄りバリバリ文書はWord.