朝日新聞 12月19日付 朝刊29面社会欄よりスクラップ記事を転載.
なにやら,秋田は日本のフィンランドらしい.
ドイツ村があったり,スペイン村があったり,日本の多国籍化も進んだもんだ.
その教育がどうすごいのかを特集している.
まず,TTについて述べておく.
TTはチームティーチングの略で,複数人の教員で1つの授業に当たることを言う.
昨年の勤務経験から言えば,厚木市でもTTは取り入れられてはいる.
やり方としては,クラスを2つに分ける方法が取り入れられていた.
「普通クラス」と「もう一歩クラス」に分けられている.
別に,人数は半割ではないし,普通クラスからの降格を認めるし,もう一歩クラスからの昇格もある.
この2クラスは別の教室で授業を行う.
オレはこのやり方が一番いいと思っている.
「できるクラス」と「できないクラス」のようにクラス分けをするのではなく,
成績を気にすることなくクラス分け(小学校ではもっと重要な要素でクラス分けするのだ!)をされたクラスの中で,
算数の時間は「できるクラス」,理科の時間は「できないクラス」と,科目毎に自由に授業を受けることができる.
これが一番児童よりのやり方であると思う.
だから,記事にあるように,同じ教室に2名の先生がいて,習熟度が異なる児童を同時に教えるなんて,無理だと思う.
あまつさえ,色々な声が聞こえてきて,集中力の欠落に繋がるだろうし,話を聞かない子供に育つかもしれない.
オレはこのやり方を潔しとしない.
しかしながら,秋田県はこのやり方で成功を収めている.
TTが全てだとは思わないが,そのような結果であることに驚きを感じる.
教育者の質という点も見逃せない.
記事に依れば,小学校教員の07年度採用が27.7倍,08年度採用で36.9倍となっている.
また,小中高を合わせた公立の教員採用では,07年度20.4倍で全国3位の高倍率である.
この狭き門をくぐり抜ける先生達が優秀じゃないわけがない.
試験のやり方がどうかという問題はあるが.
それにしても,神奈川でヒーヒーいってるようじゃ,日本ですら戦えないね.
また,「算数・数学学力向上推進班」やら「教育専門監」やら,本気なのかと疑うような名称が付いた超本気の部隊がいるようだ.
どこからどう考えても,今の小中学校教員に授業研究などやっている時間はないと思う.
授業の傾向を分析することはできても,なかなかフィードバックできない状態にあると思われる.
まして今時は,教えることに精一杯という先生も多くなっていると思われる.
そういった時に,専門監の先生がいるのは心強いことだと思う.
立場は違えど,去年のオレのようなポジションだろうか.
さて,本エントリーの主題は別の話題である.
「早寝・早起き・朝ご飯」が,今でも当たり前なのだった.
これに全てが集約されていると思う.
ゆとり教育の失敗はそれはそれで置いておくとして,近年の子供達は早く寝ない.
しかも,早起きもしない.
夏休みのラジオ体操に,一体どれ程の子供が参加しているだろうか?
一体,どれだけの子供がプリキュア5を見るために,日曜に早起きをするのだろうか?
大きなお友達は早起きするのかもしれないが.
こういった規律正しい生活が送れなくなっていることによって,学習意欲が低下するのではないか.
夜更かしをするが,登校時間は守らざるを得ず,登校しても眠くて,授業中に寝てしまう.
それ,なんて,ウチの学生?
まとめ:
何に関しても,「当たり前」を当たり前にやることがすごい.
そして,「当たり前」を当たり前にできさえすれば,多くのことは問題にならないはずである.
一生懸命に勉強することよりも,当たり前に生きることの方が,よっぽど難しいことであろう.