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反語が通じない [ 教育, 記事 ]

MORI LOG ACADEMY: 反語が通じない

羽海野チカさんのハチクロ風イラストが目を引くが,別に羽海野さんのブログではない.
オレもブログにイラストを入れたいなぁ・・・
画伯にお願いするか.

閑話休題.
近頃の若者には反語が通じないらしい.
全く意識したことがなかったが,そうなのだろうか?

確かに,反語ではないがそう言った反応があることはある.
学生「○○は××なので△△にした」
オレ「ふーん.それでいいの?(それじゃダメなんじゃないの?の意)」
というと,往々にして「もっと直接的に言ってください」とか
「言いたいことがあるならハッキリ言って」とか言われる.
確かに,言葉の裏というか,奥を読む能力が衰えているような気はしないでもない.
流行語風に言えば「空気読めない」と言ったところだろうか.

11/9の【国語】で、「ご遠慮下さい」が通じない話を書いたが、つまり、その言葉の意味どおりにしか受け取られない、ということである。

これは少し痛い.痛いのはオレ.
理系脳や法学脳の人たちは痛いんではないだろうか.
「○○せよ」と書かれていないのだから,しなくていい.
「××するな」と書かれているのだから,それ以外については述べていない.
などなど.
論文を書く人たちならわかると思うが,こういう表現に曖昧性があってはならない.

しかしながら,厳密性だけで世の中が回っているわけではないので,
言葉尻をとらえて,「あれはいいんじゃん?」というオレオレ解釈は如何だろうか(反語).
社会的な通例に従うでも,慣習に従うでも,良識で判断するでも,なんでもいいのだが,
書かれていることだけしか理解できないというのは,コミュニケーションのレベルとして低すぎる.
若者なんて「マジ」という言葉に複数の語感を持たせつつ,使い分けるではないか.

ということは,もしかすると,反語が通じないのではなく,敢えて無視しているのではないか.
往々にして反語というのは,皮肉っぽく聞こえるものであるので,
自分に不利な内容は自分から遠ざけようとする若者心理には適うところがあると思う.

であるからして,私は提案したい.というか,試してみたい.
若者は反語を反語として理解できるのか否かを.

「その問題はその解き方で良いのかな?(反語)」
「君はいつも僕のやり方に意見を述べてくれるよね(反語)」
「あーオレの酌じゃ呑めないよね(反語)」
「キャー!なにあの娘?チョー可愛い(反語)」
「ぇー!?ゼッタイ○○君はモテるって(反語)」
「酔ってないッスよ(反語)」

是非とも反語を使う場合は語尾や文末に「(反語)」を用いていただきたい.
こうすれば皮肉も少しは和らぐのだろうか(反語).