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2006年度研究室発表会を終えて~卒研編 [ 教育, 研究 ]

3人のOBが発表会に参加してくださいました.
といっても,みんなオレの同期だけどorz
なかなか鋭い質問を展開してくださったので,良かったです.

総論:
発表資料の読み合わせは事前にやっておくべき.
pptのチェックは作成者以外が行うべき.
そもそも発表を聞いてない人が多い.
設営・運営・撤収に非協力的.
誰のために発表会を開いているのかを考えるべき.


POGO班:
pptの手抜き加減がありありと見て取れる.
要点が箇条書きになっていないので,何が重要なのかがわからない.
発表時間が超過していたので,調整が必要.
提案方式以前の部分を圧縮する必要があると思う.

検索班:
アニメーションがうざい.
アニメーション待ちでしゃべりが中断するなんて,有り得ない.
「スティーラさんの手法を基にして,詳細展開と実装を行い,新たな推薦方式を提案」
と言っているが,提案方式がなんであるのかが明確ではない.
そもそも,スティーラさんの手法が全く説明されていないので,
どこまでが従来手法で,どこからが提案手法であるのかがサッパリわからない.
いや.実は知ってるけど.新しい推薦方式がないことは.
何もしてないから書けない.
「突っ込まれたくないなぁ・・・」って部分は薄っぺらくなってるから,
聞き手はすぐに「そこは都合が悪い」ということに気付く.
あと,提案手法だと頑なに主張するのは結構ですが,
その提案手法を説明できないというのは,どういう主張なんでしょうか?

QR班:
説明不足.何故それが可能であるのかが全く伝わらない.
ppt作成者や発表者は当然知っているだろうが,聞き手は全く知らない.
自分たちが知っていることを公知の事実として話されても,誰も理解できない.
あと,根拠や結論が飛躍しすぎ.
「何故それが可能であるか」や「何故そう判断するに至ったか」の説明が飛躍しており,
聞き手はわかった気になるが,騙されているにすぎないので,理解できてはいない.

AC班:
検討不足すぎ.何が何やらサッパリわからない.
「何を提案して,何を実現するのか」が全然伝わらない.
会場から「これはこれこれこうするシステムなんですか?」って質問が出たら,
何も伝わってなかったと考えて,ほぼ間違いない.bad.
説明するべき焦点もずれている.
「自分たちはこんなに苦労して作りました!」なんて説明は要りません.
今まで実現不能とされていたものを苦心して実装しました!っていうなら別として・・・

グリッド班:
なかなか良い発表だったが,しゃべりが早かった.聞き取りにくい.
有効数字の質問をしたが,工学的にみて,あの数値は意味を成さない.
単位が[s]で表されていたが,恐らくは[ms]や[μs]を用いるべきだろう.
下の方の値が如何に有効数字であろうとも,必要な値なのだろうか?
「○○に比べて××は△倍の時間がかかっている」ことを示したいのではないか?
とするならば,必要になるのは上の方の値だ.
スケールレベルを揃えて見やすくした方が良い.
数字がいっぱい並んでるだけで,直感的に理解できなくなるのは,ものすごく損.

RFID班:
説得力のあるプレゼンテーション.
学術的にはどうだかわからないけど,つかみはok.
配色は考えた方がいい.暗い会場であの配色は明るすぎる.
電車メソッドをやめた理由が通信距離の問題だったとは・・・
個人的な意見を述べるならば,自動改札にタッチアンドゴーだから,
電車のドア部での通信距離を考慮する必要性があったのだろうか?
映画メソッドも電車メソッドもタッチアンドゴーなら同じだと思う.
ゲート通過後にマナーモードを手動解除できる点からみても,優位性は変らないと思う.

ネコミ班~チャット:
説明不足.論理展開が破綻しているし,話が飛躍しすぎ.
あんまりコメントはない.つまり,そういうこと.

ネコミ班~推薦:
意味不明理解不能.論理破綻しすぎ.
トランスコーディングで最適な推薦ができるらしい.そういう主張.
院生・OBゾーンの誰もが首をかしげる状態.
トランスコーディングにそんな機能があるとは到底思えないのですが・・・
「トランスコーディングをどのように使うのですか?」という質問に対して,
延々とトランスコーディングの説明をされても困る.
しかも,「解像度やビットレートを高速に変換する方法」と説明されても,
それと推薦技術はどう関係するのかがサッパリ理解できません.


まとめ:
何のために発表をするのか.
今までは何ができて,何ができなかったのか.
何をどうするために何を提案するのか.
その結果,一体何がどうなったのか.
スムーズな論理展開がされてないと,聞き手は苦労する.

何度も登場していると思うが,何度読み返してもためになる.必読だ.
東大で学んだ卒論の書き方★論文の書き方