まったく信じられない.
語感の問題だけのようだが,本当に効果があるのかどうかが疑わしい.
特に,今時の若者には効果がないような気がする.
そう感じるのは依然取り上げた「反語が通じない」で取り上げた通りだが,
「もったいない」といわれて,今時の若者がその裏を読んで,奮起するのだろうか?
TAをやっている感じで眺めるならば,褒めると慢心する傾向にある.
「○○はいいけど,××を△△にした方がもっとよくなるんじゃない.もったいない.」
と言ったら,どうなるだろうか.
恐らく,多くの学生は「○○はいい」しか意識しない.
「褒められた.なんか言ってたけど,もういいや.」
と考えるだろう.
嘘だと思うでしょ?
オレだって,こんな考え方をするなんて,嘘だと思いたい.
最近は物事をはっきりといわないと伝わらない.
「これはダメだ」とだけ言っても通じない.
「これは××が○○で△△だから,これはダメだ」と言うと「ダメ」であることが通じるが,
「じゃぁどうすればいいんですか!」と解決策を問いただしてくる.
通じすぎると,キレるわけだが・・・
「通じない」か「通じてキレるか」しかないような気がする.
オレの説明が下手くそすぎて,キレているのかもしれないが.
そもそも,日本人は奥ゆかしすぎて,言葉の裏を感じ取るのが美徳のようなところがある.
それが今では言葉の裏を理解されなくなっている.
また,国際化社会にあって,あいまいな言葉で世界とは戦えない.
「Yes」は「Yes」.「No」は「No」とはっきりと意思表明をしなくてはならない.
「明日までに学会で発表する資料を準備してくれるかな?」
と言われて,「可能な限りがんばります」という返事は答えになっていない.
「できるか?できないか?」と訊かれているのだから,そう答えよ.
だからこそ,ダメなことにははっきりと「ダメ」だと言いたい.
あいまいな言葉で「もったいない」などとは言いたくない.
褒めるときは褒めて,叱るときは叱る.
飴と鞭をしっかりと使い分けることこそが重要だと思う.
「もったいない」なんて言っていて,いつ叱るのだろうか?
叱れない世代が今の自堕落な社会を作り上げたことを忘れてはならない.
まとめ:
あぁそうか.
「やる気を削がないダメ出しのコツ」か.
やる気がある人に対するダメ出しのコツか・・・
それじゃぁ学生に対しては使えないですよね(反語・・・ではなく単なる皮肉).
このメソッドは本当にもったいない.